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2021.04.22
国立研究開発法人物質・材料研究機構 (以下「NIMS」)(理事長 : 橋本和仁) と素材・化学産業に特化したベンチャーキャピタルである、ユニバーサル マテリアルズ インキュベーター株式会社(以下、「UMI」)(代表取締役:木場祥介)は、NIMSの技術シーズを基盤としたベンチャーの起業・事業化を協力して推進するための覚え書きを締結しました。今後UMIが持つ素材・化学分野のベンチャー支援のノウハウを活かし、事業化の可能性があるNIMSの技術シーズの発掘から、ベンチャー立ち上げ支援、さらに起業後の出資活動までを相互に連携・協力を行うことで、新材料・新技術の社会実装を強力に後押しするだけではなく、素材・化学分野での新産業創出を推進してまいります。
連携内容
1. NIMSによる研究シーズの紹介及びUMIによる事業化に向けた情報提供や助言
2. 双方がこれまで蓄積した事業化に係る知見の共有
3. NIMSの研究成果を活用したベンチャー企業創出の推進
4. NIMSが実施するベンチャー企業への支援・出資活動に対する支援
5. NIMS職員へのUMI教育プログラムの提供
6. 情報交流推進のための連携連絡会の設置
背景
我が国の素材・化学産業は、製造業全体における出荷額や付加価値額の比率が他の産業を圧倒しており、これまで多くのイノベーションが日本企業から創出され、他の産業の発展を支えてきました。近年、大学、国立研究所等アカデミア発のベンチャーの設立数は増加傾向にあり、イノベーション創出に向けた活動が活発化していますが、その多くはIT系やバイオ系に集中しています。素材・化学系のスタートアップは、研究開発から産業化までに長い期間を要することもあって設立数が少なく、この分野におけるイノベーション創出が停滞していると指摘されています。そこで、物質・材料分野において世界トップレベルの研究成果を生み出し続けているNIMSが保有する技術シーズと、素材・化学産業に特化したベンチャーキャピタルであるUMIのファイナンスや事業化に関する機能や知見を活用することで、事業化を目指した技術シーズの発掘から、起業のサポート、起業後の出資活動まで連携・協力して行い、アカデミア発の素材・化学分野における成果の社会実装を加速させる取組を開始することといたしました。これらの取り組みを通じて、アカデミア発の素材・化学分野における新産業の創出を活性化させ、我が国の素材・化学産業の競争力を強化してまいります。
国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)について
本部:茨城県つくば市千現1-2-1
理事長:橋本和仁
設立:2001年4月1日
国立研究開発法人 物質・材料研究機構は、文部科学省所管の金属材料技術研究所と無機材質研究所が統合され、物質・材料に関する研究を専門的に行う国内唯一の公的研究機関として発足し、2016 年には、世界最高水準の研究開発の成果を創出する機関として特定国立研究開発法人に指定されました。環境・エネルギー負荷の低減と安心・安全な社会基盤の構築といった社会的ニーズに応える材料の研究開発を行うとともに、日本の物質・材料科学技術の水準の向上を目指しています。
https://www.nims.go.jp/
ユニバーサル マテリアルズ インキュベーター株式会社(UMI)について
本社所在地:東京都中央区築地1-12-22 コンワビル4F
代表取締役:木場祥介
設立:2015 年 10 月 6 日
UMI は「優れた素材・化学企業の育成を通して、日本の技術力を強化し、世界に通用する産業構造を醸成する」というビジョンの下、日本企業やアカデミアが保有する、将来の産業の礎となるような優れた素材・化学分野における新技術・事業への投資活動を行っています。
https://www.umi.co.jp/