「あらゆるものを循環させる」Circular Economyの実現を目指して
2007年に設立され、神奈川県に本社を置くJEPLANは、PETケミカルリサイクル技術の世界的リーダーであり、この技術を活かして、廃棄物を回収、リサイクルし、再び市場に製品を流通させて、資源を継続的に使用する「循環型経済」の形成を目指しており、脱炭素社会の実現に向けた取り組みとして世界からも注目が集まっています。
当社は、この独自技術を活用し、廃PETから石油由来と同等品質の原料(PET樹脂)にリサイクルすることで「ボトルからボトル」(プラスチックボトルからプラスチックボトル)や「服から服をつくる」(ポリエステル繊維からポリエステル繊維)を実現しています。この技術では、廃PETを分子レベルで分解し、不純物を取り除くため石油由来の原料と同等品質の原料に何度でもリサイクルすることが可能であり、日本国内で2つの自社ケミカルリサイクルプラントを運用しています。これにより、二酸化炭素の排出削減に貢献しており、現在、グローバルな事業展開も視野に入れてフランスやUAEの企業との取り組みも進めています。
また、JEPLANグループは、日本全国のさまざまな地域と連携してボトルtoボトルのリサイクルに係る取り組みを進めていて、現在、多数の自治体とともにボトルtoボトルのリサイクルを推進しています。
「廃棄されている大量の服をリサイクルしたい」という想いを抱えていた共同創業者の岩元から、古着からバイオエタノールを製造できないか相談され研究を始めたのがきっかけとなり、岩元と共に会社の設立に至りました。
古着からバイオエタノールを製造する技術開発に成功し、当社繊維リサイクル事業の技術開発を担い、古着の回収網の構築や、他社のリサイクルプロジェクトのコンサルティング事業等も行なってきました。
2014年に独自のPETリサイルの技術開発に着手して以降、翌年にはこの技術を導入した北九州響灘工場の建設にも従事し、2016年に現職に就任以降はパートナーとの資本提携や、ペットボトルのリサイクル工場の再稼働、PETケミカルリサイクル技術の海外ライセンス展開を主導しています。
独自のPETケミカルリサイクル技術を活かしたライセンス事業等。
UMI担当者コメント
同社への投資実行及び投資後のサポートに従事しております。
同社はPETのケミカルリサイクル商用プラントの運転実績を有し、プラスチックリサイクルの先端を行く企業です。数十年後も普遍的な課題と想定されるプラスチックのケミカルリサイクルを実現する技術であり、欧州を中心とする環境政策と飲料メーカーのコミットメントにより急増する市場の需給ギャップをとらえ、PET樹脂の完全循環を達成に大きなインパクトを与える企業と期待しています。
水谷亘
プリンシパル