UMI インタビュー

コンサルから現場に近い立場で
事業に携わるUMIへ

プリンシパル

水谷 亘

コンサルから現場に近い立場で事業に携わるUMIへ

学生時代は新エネルギーや再生可能エネルギーなどの産業に関連する研究に従事し、前職は金融機関のシンクタンクにて官公庁向けの政策立案のアドバイスや、気候変動・地球温暖化に関するリサーチなどのコンサルティング業務に従事していました。パリ協定を経て、日本でも気候変動対策の法整備や関連する法定計画が策定され、官公庁が民間企業と連携しながら目標達成を目指すフェーズに移行したことを契機に、自分もコンサルティングよりも現場に近い立場で課題解決に携わりたいと考えるようになりました。

転職先を探す中で、UMI はVCでありながら、投資先へのコミットメントが高く、ハンズオン支援に注力している点で事業運営の現場の近さに魅力を感じ、入社を決めました。UMIの投資先の事業テーマは、「サーキュラーエコノミー」や「脱炭素」など、前職で担当していた領域とも親和性が高く、個人的に関心の高い分野でもあります。

投資先ベンチャーの当事者として事業へ参画

入社後しばらくして、投資プロセスを経て無事投資に至ったベンチャー企業があり、その経営支援に携わっています。具体的には事業計画達成に向けたサポート業務や取締役会・経営会議体の運営、製品の販路開拓などです。このベンチャー企業は、今後海外へ販路を拡大していく計画があり、UMIのネットワークを活かして、目標到達に向けた顧客の紹介や販売戦略に関するディスカッションなどを行っています。

事業運営や会社経営が初めてという起業家も少なくありません。その点においてUMIは、これまでの実績や実務から得た経営ノウハウや、スタートアップが陥りがちな課題やリスクなどの知見を豊富に有しています。そのため、改善策のアドバイスや対策をより具体的に出来、投資先ベンチャーのメンバーと一緒に改善し、その先を考えられます。同時に投資先の将来を見据え、事業計画の見直しに関してもディスカッションを重ねています。投資先の経営陣やUMIから派遣している社外取締役と議論し、優先順位を明確にした、よりリアルな事業戦略を策定しています。私自身も事業の当事者としてビジネスの議論に参加できることは、大きな意義をもつ経験になっています。

他に、会社設立支援から担当している投資先もあります。まず、企業の根幹となるミッション・ビジョン・バリューの策定や経営者の採用、事業戦略の立案などを行います。事業戦略はUMIの投資プロセスも考慮して立案しました。事業として成立させるために、技術をどのように社会実装していくかという課題に対して、市場調査や専門家へのヒアリングを重ね、市場優位性を得られるビジネスモデルを導き出します。投資プロセスにおいても、ビジネスとして成立に値する市場性評価は非常に重要です。

投資プロセスを経て投資が決定した後は、毎週経営会議に参加し、ロードマップである「100日プラン」に基づいて事業の進捗確認を行っています。例えば、資金調達に向けた準備事項や、技術開発の進捗、共同研究のスキームづくり、プロセスの役割分担の整理など、目先の課題のみにとらわれないよう事業全体を俯瞰した上で、確認やアドバイスをするように心がけています。

気候変動解決に向けた「エコシステム」の構築を目指す

UMIには豊富な教育プログラムが揃っているため、学びながら投資先のハンズオン支援で実務経験を積んでいます。私にとって事業運営は初めての経験ですが、初めてでも教えてもらえる環境が社内にあるため心強いです。他にも、投資先ベンチャー企業各社の経営状況や課題・リスク等を社内のフロントメンバー全員で共有し議論するモニタリング会議でも学びがたくさんあります。あるベンチャー企業で起こったリスクは他社でも起こりうるため留意したり、結果に繋がったことは他のベンチャーで取り入れるとしたらどんな方法があるかを考えたり、意見交換しています。

事業を推進する過程では、想定外のトラブルが発生したり教科書通りでは解決できない課題に直面したりすることもあります。そのような会社経営におけるあらゆる障壁を、現場の立場から対峙するVCの仕事はとても大変ですが、一方で面白さとやりがいも感じます。前職のコンサルティング業界ではお客様とは縦の主従の関係性でしたが、UMIでは起業家・経営者と投資家は横の関係、二人三脚で取り組めている実感があります。

将来的にはスタートアップに限らず、気候変動解決に向けたエコシステムの構築に尽力したいと考えています。独自の技術を持つスタートアップと投資家やプロフェッショナル、大企業などがつながり、ヒト・モノ・カネがうまく循環しながら自律的に成長し、気候変動の解決に向かう仕組みを作ることができればと考えています。その一端を自分が担え、社会に貢献することができたら嬉しいです。