呉 洋海 様

株式会社SkyDrive
コーポレート部長
ファイナンス責任者

呉 洋海 様

事業や経営に関わりたいと株式アナリストからVCへ

UMI入社前は、証券会社で化学業界担当の株式アナリストをしていました。事業会社の経営・事業戦略を各ステークホルダーと議論できる事に魅力は感じておりましたが、議論するだけでなく、自身が当事者として意思決定や実務に関わっていきたいという思いが徐々に強まりました。その頃、日本の素材・化学産業の育成を行なっているベンチャーキャピタルのUMIに出会い、当事者となる道を選択しました。
それまでの経験を生かし、UMIでは新規投資先の発掘から投資実行、投資先の経営モニタリングや資本政策に関するアドバイザリー業務に携わるイメージを持ち入社しましたが、その時期にクロージングが近い案件があり、そちらを担当することになりました。2ヶ月間で、組織設計、会議体・規程類整備、重要契約の交渉等に関わり、投資実行後はそのまま投資先にハンズオンで入ることになりました。所謂一般的なキャピタリストとは大分異なる形でVCキャリアをスタートしましたが、この経験でベンチャーの醍醐味を知ることができ、今に繋がっています。

投資先ベンチャーの中だからこその経験

投資先ベンチャーでは、社外取締役として経営メンバーに加わりました。アーリーフェーズの素材・化学産業のベンチャーは技術面の確立が優先され、事業開発面はリソース不足の状況があります。私の担当先も同様に事業系の人材が不足しており、結果的に“何でも屋”としガッツリと“ハンズイン”する事になりました。携わった業務は、取締役会・経営会議の運営、事業計画の立案・策定などの経営管理業務、経理・法務・労務等のバックオフィス業務まで多岐に渡りました。策定した事業計画を持って、様々な投資家やアライアンス候補企業との交渉に行脚したことなど、投資先の一員(≒当事者)として深く関われたことが、結果的に今のキャリアを選択する事に繋がりました。
また、意思決定にスピードが求められるベンチャーでは多くの失敗を経験する事になりますが、多くの失敗経験が現職での意思決定に非常に活かされると実感しています。

ベンチャーに転職しての気付き

UMIでの経験を経て、ベンチャーの経営によりコミットするキャリアを選択し、現職に転職しましたが、VCのハンズオン的な関わり方との違いに気付きました。
UMIでは“ハンズイン”で関わっていたものの、ベンチャーの従業員からはあくまで株主・役員とみられていたことです。私の意見や提案は、株主からとして検討ありきだったのです。現職はあくまで一従業員です。一従業員からの提案内容が、社内各部門にとってなぜ取り組む必要があるのか、社内関係者と合意形成の上で進めていく必要があります。組織における意思決定プロセスを改めて認識すると共に、組織づくりの奥深さに心が震えました。
私は金融業界から結果的にベンチャーに参画するに至りましたが、同様に金融業界の方で、ベンチャー経営に関心があり、チャレンジしたい方にとって、UMIは経験を積むのに適していると思います。日本の産業の発展に貢献出来るよう、UMIでの濃密な経験をベンチャーで活かして参ります。