Portfolio
投資先

藻類バイオマスの新しい可能性を社会実装すべく
商品開発に取り組む

はじめに

SoPros株式会社は、筑波大学発の微細藻類ベンチャー企業である藻バイオテクノロジーズのオーランチオキトリウム(DHA(ドコサヘキサエン酸)を産生する藻類)事業を継承し2018年5月に設立されました。SoProsの取締役会長である渡邉信氏、代表取締役CEOである桝岡真氏にお話を伺いました。

藻類事業化への想いと設立経緯について(渡邉会長より)

大学院の生物学科において藻類に出会い関心を持ち始めました。約130億年前に元始的な藻類が誕生したことにより、酸素ができ二酸化炭素しかなかった時代に水中に溶け込んでいた金属類が酸素と結びつき鉱石ができ堆積していきました。後にこれを人間が発見し鉄文明の誕生となりました。藻類の誕生がなければ鉄文明の誕生はなく、近代の石油中心のエネルギー革命や化学産業の革命は、実は藻類誕生のお陰であるとも言えるのです。藻類にはサイエンスの観点からも非常に多くの研究課題があり、まだ我々が見知らぬポテンシャルがあるはずだと考えられ、持続的発展が可能な社会形成に役立てていこうと思い研究を続けてきました。
こうした研究を社会に還元するためには産学官連携の取れる体制を作らなければならないと考え2014年に筑波大学発のベンチャーとなる藻バイオテクノロジー社を設立しました。設立後は、日米のパートナー機関との事業上の調整や資金繰りで大変苦労した事が印象に残っています。
そして、事業化加速に向けてUMIと議論を進める中で、産業へのインパクトを与える期待が大きいDHA事業への集中と体制刷新のため、藻バイオ社からの分社化手法を用いてSoProsを設立しました。
  • 渡邉会長

    渡邉会長
  • 桝岡CEO

    桝岡CEO

今後の事業展開について(桝岡CEOより)

筑波大学の技術を基にした、有効成分を高効率産生する独自株、独自培養条件、安価生産プロセスといった強みにより、世界で最低コストのDHA生産が可能となるポテンシャルがあると自負しています。また今後オーランチオキトリウム以外の藻類商品ラインアップを考えると、世界的にも微細藻類の専門家として著名な渡邉先生の知見を活用出来る事が大きな強みになります。
ターゲット市場は大きく2つを考えており、飼料(餌)市場と健康食品市場です。健康食品としてのDHAサプリメント市場は既に多くのプレーヤーがいますが、藻類(植物由来)の特性を活かして魚油由来DHAの難点(天然資源依存など)を克服し、海外向けを含めて健康志向の方々にアピールしていく考えです。
他方、飼料市場は、水産養殖向けなどを検討しております。水産養殖ではDHAが飼料に含まれていないと良く育たない魚も多くあります。現在餌にはDHA源として魚油・魚粉が主に使われていますが、天然魚の資源に制約があるため年々価格が漸増しており、その中で藻類由来のDHAが代替する商機があると考えています。
事業ステージとしては、現状はまだ開発段階にありますが、数年後には量産プラントでの培養を企図しており、その実証プロセスのエンジニアリングや商品サンプル供給を進めて参ります。マーケティング面では藻類由来の商品認知度を高める事も重要な目標です。
長期的な目標となりますが、藻類による有用物質生産を通して地球環境への負荷が低い「バイオエコノミー」に合致する事業活動を進め、サスティナビリティの向上に貢献していきたいです。
  • オーランチオキトリウム

    オーランチオキトリウム
  • 藻類の培養設備

    藻類の培養設備

投資担当者コメント

山本洋介・池田竹雄
微細藻類は様々な有用物質を生み出していく事の出来る大変有望な分野です。その中でSoProsは、初期ターゲットとするDHA市場において、強みとする低コスト生産により飼料向けに大きく飛躍する期待を持っています。量産化に向けた事業展開をUMIは支援して参ります。山本洋介・池田竹雄
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